(春音side)
おはようございます……。
わたしは目覚まし時計が鳴る前に目が覚めた。
お気に入りの卓上のハト時計のアラームを消す。
まるで土の中から幼虫が出てくるように、ゆっくり布団から這い上がった。
しばらく布団の上にしゃがみ込み、台所の方をぼんやり眺めてみる。
お母さんが朝ごはんを作っているような、そんな幻の姿がいるような気がした。
気分が優れない日は家族の温かみを感じたい……。
わたしはため息をつきながら学校の支度をはじめた。
朝ごはんを食べる気はなかったので、お昼のサンドイッチを作る。
マーガリンとジャムの簡単なやつにしよう。
わたしは玄関で靴を履き、両方の掌を合わせた。
そのまま少しばかり祈り心の中で言葉を唱える。
春、行ってきます。
学校で泣くわけにはいかないから、気合いを入れないと。
「帰りに喫茶店に行こう」
わたしは、ポツリと呟いた。
こんな日は、せめて喫茶店のお姉さんに会いたくなる。
・・・
おはようございます……。
わたしは目覚まし時計が鳴る前に目が覚めた。
お気に入りの卓上のハト時計のアラームを消す。
まるで土の中から幼虫が出てくるように、ゆっくり布団から這い上がった。
しばらく布団の上にしゃがみ込み、台所の方をぼんやり眺めてみる。
お母さんが朝ごはんを作っているような、そんな幻の姿がいるような気がした。
気分が優れない日は家族の温かみを感じたい……。
わたしはため息をつきながら学校の支度をはじめた。
朝ごはんを食べる気はなかったので、お昼のサンドイッチを作る。
マーガリンとジャムの簡単なやつにしよう。
わたしは玄関で靴を履き、両方の掌を合わせた。
そのまま少しばかり祈り心の中で言葉を唱える。
春、行ってきます。
学校で泣くわけにはいかないから、気合いを入れないと。
「帰りに喫茶店に行こう」
わたしは、ポツリと呟いた。
こんな日は、せめて喫茶店のお姉さんに会いたくなる。
・・・