(春音side)

わたしが囲むのはひとりだけの食卓だ。

なんでだろう。
つい自分の秘密を言ってしまった。
落ち着いて考えればさ、秘密の言葉は関係を断ち切ることにつながりかねないのに。

レトルトのカレーはあまり美味しくなかった。

でも、嬉しいこともあった。
髪色が素敵だって、そんなこと言われたことがなかったから。
この髪でも良いんだって思わせてくれた。

<おやつタイム>のみんなと出会って、今後も色んな人と出会うだろう。
そして、わたしの秘密を受け入れてくれる愛しい人と巡り合う。

手をつないで、笑いながら目を閉じれば良いな。
そんな最後を夢にみてみたい。