「月穂オリジナルの占いを考えようか」
「ええ、私の? なにそれ?」
「そうだな……。『月読み』ってのはどう? 俺の『星読み』は、星と月や惑星も考えるから大変だけど、月穂の占いは月の形から占うわけ。その人の星座と掛け合わせればいくつもの答えが出るよ」
 うれしそうに笑う星弥に、
「ほんと、星弥は占いが好きなんだね」
 と言うと、顔をしかめてしまった。

「違うよ、その逆」
「逆?」
「俺、昔から占いって苦手なんだよ。でも、星に詳しいだろ? そうすると、みんな『星占い』をしてもらいたがるんだよな。だから、オリジナルで『星読み』を作ったわけ」

 意外な告白に目を丸くしてしまう。

「てっきり好きなんだと思ってた」
「俺は、まだまだ謎に包まれているのです」

 ニヤリと笑いながら「だってさ」と星弥は両腕を組んだ。

「テレビの占いとかって、たまに悪いことも言うじゃん? 朝からランキングづけなんてされたくないし、そもそもラッキーアイテムってなんなの?」
「えええ。自分だってやってるのに」

 噴き出しそうになるのをこらえる。