一年前に星弥が亡くなってから、また片想いに戻っている。
一度近くなったふたりだからこそ、心に染みついて消えてくれない。
誰かに心のなかを話せば、少しはラクになるのかな。
でも、親だけじゃなく、空翔や麻衣にも話せないまま時間だけが過ぎている。
だって、言われたほうも困るだろうし、話すことでもっと忘れられなくなるのも悲しい。
抜け殻のような毎日がずっと続いている。
早くこの命が尽き、星弥に会いに行きたい。
余生のような感覚なのかもしれない。
「どうしたの?」
突然話しかけられ、体が跳ねた。
お茶の入ったグラスが波打つ。
母がリビングの入口に立って眉をひそめている。
「別に……なんでもないよ」
いつもみたいに明るくしなくちゃいけないのに、ぶっきらぼうに答えてしまった。
「なかなか戻ってこないから、ソファで寝てるのかと……。え、泣いてるの?」
近寄ってくる母に、思わず「やめて」と声にしていた。
「なんでもないって」
「でも――」
「放っといてよ」
こんなこと言いたいわけじゃないのに。
どうして心配させる人をもっと心配させたり、傷つけてしまうのだろう。
一度近くなったふたりだからこそ、心に染みついて消えてくれない。
誰かに心のなかを話せば、少しはラクになるのかな。
でも、親だけじゃなく、空翔や麻衣にも話せないまま時間だけが過ぎている。
だって、言われたほうも困るだろうし、話すことでもっと忘れられなくなるのも悲しい。
抜け殻のような毎日がずっと続いている。
早くこの命が尽き、星弥に会いに行きたい。
余生のような感覚なのかもしれない。
「どうしたの?」
突然話しかけられ、体が跳ねた。
お茶の入ったグラスが波打つ。
母がリビングの入口に立って眉をひそめている。
「別に……なんでもないよ」
いつもみたいに明るくしなくちゃいけないのに、ぶっきらぼうに答えてしまった。
「なかなか戻ってこないから、ソファで寝てるのかと……。え、泣いてるの?」
近寄ってくる母に、思わず「やめて」と声にしていた。
「なんでもないって」
「でも――」
「放っといてよ」
こんなこと言いたいわけじゃないのに。
どうして心配させる人をもっと心配させたり、傷つけてしまうのだろう。