俺も、寄り添える何かがあれば、完全には難しいかもだけど、今よりは前向きになれて、夢とかが出来るかもしれない。今はまだ、いいや。ゆっくり進もう。

「でも、なんで大翔はカラスに変身したんだろうな。何故カラス?」


 そんな事を考えていると、隣にカラスの大翔のお姉さんがぴょこんと来て、俺を見上げてきた。

「おまえ、つぶらなその瞳で見上げられたら……。めちゃくちゃ可愛いな」

 お姉さんにそう言うと、彼女は微笑んだ。