繋がっていた大翔の手は離れていった。横目でちらっと見ると、彼は何ともいえない顔をしている。眉間にしわを寄せて、花火を眺めている。空で色鮮やかに燃える花火は瞳に映っているのだけど。見ているけれど見ていない。そんな感じ。心はどっか遠くにあるように感じた。
「大翔……?」
普段呼ぶとすぐにこっちを見てくれるのに……。視線を花火に戻した。隣には大翔がいるのに、いるはずなのに、ふたりの間には透明な壁があるようで、なんだか私はひとりで花火を見ているみたいだった。
花火の途中で彼は視線をこっちに向けた。
そして、いつもとは違う強めな声で私に言った。
「大翔……?」
普段呼ぶとすぐにこっちを見てくれるのに……。視線を花火に戻した。隣には大翔がいるのに、いるはずなのに、ふたりの間には透明な壁があるようで、なんだか私はひとりで花火を見ているみたいだった。
花火の途中で彼は視線をこっちに向けた。
そして、いつもとは違う強めな声で私に言った。