紬には適当に断りを伝え、両親には勉強して帰るとメッセージを入れ、誰もいない教室で清川日向を待った
あいつは「君と2人きりのとこ見られた瞬間、言い訳すんのもダルいから一旦図書室で時間つぶしてからここ戻ってくる」と一言いって、私の了承も得ず、歩いていったのは1時間前
「主人公のイケメン男子への腹が立つんだから!の言葉って嘘だって思ってたけど…本当だったんだ」と思わず口に出るほど、私はもう清川日向に愛想をつかしていた
「君、何言ってんの?」
声をするほうを見れば、清川日向がいた
「なんでもない、こっちの話よ…さっさと片付けるわよ」と私が冷たく言い放つと、楽しそうに「頼むぞ〜」と笑っている
全体的にテスト範囲を教え、教科書の大切なポイントを伝えるとスラスラと問題を解く清川日向
「君さ、俺が馬鹿だと思ってたろ?」と問題を解く手を止めて私の方をまっすぐ見ていた
「欠点の1つや2つあるほうが人間らしいと思うんだけど」私はサラッと応えてるとつまんなそうに口を尖らせて「残念ながら俺の欠点はこの性格だけだぞ」とおどけていた
「…?」
私は、返す言葉もなくはぁ?という顔をしていたと思う
「同種だと思う君には話すけど、俺、性格悪いんだよねぇ〜。本当に人間に興味がないっていうか面倒臭いんだよ、俺に関係ねぇことに干渉したくない」
飾らない性格をして甘いルックスという清川日向のキャラクターとは裏腹に衝撃の言葉を並べている
「そのわりには笑顔浮かべて優しさ撒き散らしてるじゃない」
「その方がみんな良くしてくれるじゃん?だからしてるだけ。その分しんどいしストレス…だから授業だけは自分の世界に閉じこもって生きてきた。初めてだよ、同種に出会ったのは。本当に楽。」
だからずっと伏せてたのか…
「そうだろうと思ってたよ…っていうかそんな性格と同種とか言わないでくれない?」
ずっと引っかかっていたワードを言葉にすると清川日向はガタッと立って、のびをしながら窓のそばに行く
「だって君も…自分以外どうでもいいんじゃないの?」
そう夕日に照らされた清川日向は顔をこちらに向けお得意のスマイルを浮かべた
ドキッとした。色んな意味を含めて
「…そうじゃないって言ったら?」
私はまっすぐ彼を見れない
「きっとそうだろ?君も」
梅雨の合間の珍しい夕日に照らされる清川日向は綺麗だった
「人間に興味ないって言ったのにどうして分かるの」
清川日向は私の調子を狂わせる
教室のドアがダンと開いた
「○○!居てよかった…」紬が息を切らしてここまできた
「紬?なんで?」
「これ!○○が行きたい言ってたけど今日までだったから急いで…」
紬が持っていたのは私が好きなキャラクターとのコラボカフェのチラシ
どの物語の主人公っていうものはどこか共通していて、誰かのために一生懸命になれることかもしれないと、不覚にも紬を見て気づいてしまった
そして健気な紬に礼を言い、後ろを振り向くと清川日向はもう居なかった
あいつは「君と2人きりのとこ見られた瞬間、言い訳すんのもダルいから一旦図書室で時間つぶしてからここ戻ってくる」と一言いって、私の了承も得ず、歩いていったのは1時間前
「主人公のイケメン男子への腹が立つんだから!の言葉って嘘だって思ってたけど…本当だったんだ」と思わず口に出るほど、私はもう清川日向に愛想をつかしていた
「君、何言ってんの?」
声をするほうを見れば、清川日向がいた
「なんでもない、こっちの話よ…さっさと片付けるわよ」と私が冷たく言い放つと、楽しそうに「頼むぞ〜」と笑っている
全体的にテスト範囲を教え、教科書の大切なポイントを伝えるとスラスラと問題を解く清川日向
「君さ、俺が馬鹿だと思ってたろ?」と問題を解く手を止めて私の方をまっすぐ見ていた
「欠点の1つや2つあるほうが人間らしいと思うんだけど」私はサラッと応えてるとつまんなそうに口を尖らせて「残念ながら俺の欠点はこの性格だけだぞ」とおどけていた
「…?」
私は、返す言葉もなくはぁ?という顔をしていたと思う
「同種だと思う君には話すけど、俺、性格悪いんだよねぇ〜。本当に人間に興味がないっていうか面倒臭いんだよ、俺に関係ねぇことに干渉したくない」
飾らない性格をして甘いルックスという清川日向のキャラクターとは裏腹に衝撃の言葉を並べている
「そのわりには笑顔浮かべて優しさ撒き散らしてるじゃない」
「その方がみんな良くしてくれるじゃん?だからしてるだけ。その分しんどいしストレス…だから授業だけは自分の世界に閉じこもって生きてきた。初めてだよ、同種に出会ったのは。本当に楽。」
だからずっと伏せてたのか…
「そうだろうと思ってたよ…っていうかそんな性格と同種とか言わないでくれない?」
ずっと引っかかっていたワードを言葉にすると清川日向はガタッと立って、のびをしながら窓のそばに行く
「だって君も…自分以外どうでもいいんじゃないの?」
そう夕日に照らされた清川日向は顔をこちらに向けお得意のスマイルを浮かべた
ドキッとした。色んな意味を含めて
「…そうじゃないって言ったら?」
私はまっすぐ彼を見れない
「きっとそうだろ?君も」
梅雨の合間の珍しい夕日に照らされる清川日向は綺麗だった
「人間に興味ないって言ったのにどうして分かるの」
清川日向は私の調子を狂わせる
教室のドアがダンと開いた
「○○!居てよかった…」紬が息を切らしてここまできた
「紬?なんで?」
「これ!○○が行きたい言ってたけど今日までだったから急いで…」
紬が持っていたのは私が好きなキャラクターとのコラボカフェのチラシ
どの物語の主人公っていうものはどこか共通していて、誰かのために一生懸命になれることかもしれないと、不覚にも紬を見て気づいてしまった
そして健気な紬に礼を言い、後ろを振り向くと清川日向はもう居なかった