その日の夜、僕も夢をみた。

 真っ白な雪景色。

 美月と蒼空が3歳くらいの小さな女の子を間に挟んで3人で手を繋ぎ、幸せそうに歩いている。

 雪と星の明かりに照らされている家族を、後ろから僕は、そっとみている。

 すぐにその小さな女の子は、僕の子だと分かった。

 蒼空がその子を高い高いして

「世界で1番好き。愛している!」
と、叫ぶと

 女の子がきゃっきゃと笑い

「私もパパが1番好き!」
と、叫んだ。

「え! 私は?」
 美月が言った。

 3人が笑っている。

 それから

「夢の中に出てくるパパも大好き」

 その子はこっちを向いてそう言った。