私は夢をみている。

 美術室の窓際の席で頬杖ついて外を眺めて、サッカーをしている初恋の彼、蒼空(そら)くんをそっと見つめている。

 すると蒼空くんはこっちに気付き、手を振り満面の笑みをくれる。

 私も蒼空くんに手を振り笑顔を返す。

 しばらくしたら教室のドアが勢いよく開いて彼が入ってきて、私の手を引っ張り強引に外に連れていく。

 私はあわてた振りをしているけれども、心の中は眩しいくらいキラキラしていた。