いや、まったくもって意味がわからない。

俺に殺されるなら本望だと言う。
頬を染めながら大好きとか言う。

本当に、何を言っているんだ。
あのシャルロットが俺を好きとか冗談だろう?何か企んでいるんじゃないだろうか。

俺の頭の中はいろいろな想いが交差してぐちゃぐちゃだ。だが目の前のシャルロットは顔を真っ赤にしプルプル震え、瞳を潤わせながら俺を見ている。

この敵意のなさはなんなんだ。

まっすぐにぶつけてくる想いが妙にくすぐったく感じられ、何だか拍子抜けしてしまった。

このシャルロットはやはり別人なのだ。
以前のシャルロットはもういない。
彼女は紛れもなく“ナコ”なのだ。

ふと思い出される子供の頃のシャルロット。

懐かしいような、何とも言い難い想いが胸を熱くする。込み上げる気持ちは俺から敵意を消し去った。

お前はあの時のシャルロットによく似ているんだ。