俺の部屋にやってきたシャルロットは、なぜか楽しそうだった。
そもそもシャルロットが俺の部屋に入ること自体考えられない行動だ。シャルロットは俺のことを大層嫌っていたからだ。

シャルロットが死んだのを俺はこの目で確かに見た。
じゃあお前は、誰だ。

剣を突きつけた俺に、シャルロットは言う。

「アズールに殺されるなら本望だわ。だって私の推しなんですもの」

「おし?何だそれは。」

「えーっと、大好きってこと。一見冷たそうに見えて本当は熱い想いを持ってるとことか、寡黙なくせに努力家ででもそれを他人に見せないとことか、誰よりも人を気遣っていて優しいところとか、流れるようなサラサラな銀髪で整ったかっこいい容姿!もう完璧!好きすぎる!大好きアズール!」

…………は?

真っ赤な顔をしながらも必死に訴えてくるシャルロットは、これっぽっちも敵意などなかった。
むしろこれは好意……なのか?