数日後の夜遅く、私はこっそり部屋を抜け出し、アズールの部屋へ赴いた。

「ナコ?こんな夜更けによくここまで衛兵に見つからずに来たな」

私服のアズールは隊服とは違ってラフな格好をしている。
アズールのプライベート。
これはオタク女子として、美味しいシチュエーション。
ああ、かっこいい、鼻血出そう。

失礼ながらもその姿をジロジロと見ていると、アズールが私の手を取る。

「それにしてもいい度胸だ。で、どうした?何かあったか?」

アズールは私をソファーにエスコートすると隣に座った。

ドキッと高鳴る心臓。
部屋の明かりはおぼろげで、ランプがゆらゆらと揺れている。隣にはシャツを緩く着ただけの無防備なイケメン。

私は思わず鼻を押えた。

「ナコ、どうした?」

「いや、気にしないで。ちょっと鼻血が出そうになっただけ」

「大丈夫か?」

慌てて横を向いて呼吸を整える。
落ち着いて、落ち着くのよ、私。

「見せてみろ」

ぐっと肩を引かれてアズールの方を向かされる。アズールの綺麗で長い指が私の頬に触れた。

アズールの吐息が聞こえそうなほどに近く、私は緊張で息が止まりそうだ。