あたしもあのあと少し戸惑って、「それじゃ、三条さんって呼ばなきゃ」って言ったら、「そしたら俺は日向って呼び捨てにするぞ?」って返された。
いや、『イチゴ』って呼ばれるより『日向』って呼ばれたほうが気分的にはいいんだけど、そしたらその、あまりにも、なんか、彼氏さんに呼ばれてるみたいで……。
あ、翔太にも『日向』って呼ばれてるけど、翔太は身内みたいなもんだから。
まぁ、三条くんから『日向』って呼ばれるのもちょっとアリかなぁなんて思ったけど、それを小夜ちゃんが聞いたら発狂しそうだから、結局、これからも『イチゴ』のままでお願いしますってなった。
あぁーでも、もし三条くんから『日向』って呼ばれたら、あたしはどう呼んだらいいのかなぁ。
やっぱり、『聖弥さん』?
それとも、『聖弥くん』?
それともそれとも……、『聖弥』なんて、呼び捨てにしてみたりとか。
うわ、そんなことしたら、それこそ小夜ちゃんが気絶しちゃうかも。
いやぁ、それに、そんなのそうとう恥ずかしすぎるでしょ! むりむり! あはは。
おおお? あははじゃないっ! なにを考えているんだっ、あたしはっ!
「おい、なにぼーっとしてんだ。病院行くぞ? イチゴ」
「う、うんっ。え? 三条くんも病院来てくれるのっ?」
「お母さんっ、具合はどうっ?」
軽くノックしたあと、お母さんの返事が明るい声であることを確かめて、それから元気よく病室のドアを開けた。
学校からそう遠くない、お母さんが入院している病院。
「日向、ありがと。あ、三条さんも、ありがとね」
「いえ」
お母さん、やっぱり顔色が良くない。
いや、『イチゴ』って呼ばれるより『日向』って呼ばれたほうが気分的にはいいんだけど、そしたらその、あまりにも、なんか、彼氏さんに呼ばれてるみたいで……。
あ、翔太にも『日向』って呼ばれてるけど、翔太は身内みたいなもんだから。
まぁ、三条くんから『日向』って呼ばれるのもちょっとアリかなぁなんて思ったけど、それを小夜ちゃんが聞いたら発狂しそうだから、結局、これからも『イチゴ』のままでお願いしますってなった。
あぁーでも、もし三条くんから『日向』って呼ばれたら、あたしはどう呼んだらいいのかなぁ。
やっぱり、『聖弥さん』?
それとも、『聖弥くん』?
それともそれとも……、『聖弥』なんて、呼び捨てにしてみたりとか。
うわ、そんなことしたら、それこそ小夜ちゃんが気絶しちゃうかも。
いやぁ、それに、そんなのそうとう恥ずかしすぎるでしょ! むりむり! あはは。
おおお? あははじゃないっ! なにを考えているんだっ、あたしはっ!
「おい、なにぼーっとしてんだ。病院行くぞ? イチゴ」
「う、うんっ。え? 三条くんも病院来てくれるのっ?」
「お母さんっ、具合はどうっ?」
軽くノックしたあと、お母さんの返事が明るい声であることを確かめて、それから元気よく病室のドアを開けた。
学校からそう遠くない、お母さんが入院している病院。
「日向、ありがと。あ、三条さんも、ありがとね」
「いえ」
お母さん、やっぱり顔色が良くない。