お皿を置いて膝立でひょこひょことスマホまで近づくと、画面には『翔太のお父さん』の表示。
 なんだろう。
 ちょっと嫌な予感。
 思わず三条くんを見た。
 彼がきょとんとする。
 あたしは、そっとスマホを取り上げると、すぐにアイコンを押した。
「はい。もしもし?」
『あ、日向ちゃんか? いま、家か?』
「うん。みんな居るよ? どうしたの?」
 みんなが一斉にあたしを見た。
『あのな、落ち着いて聞けよ? お母さんが病院へ運ばれた。突然、倒れたみたいでな。いまから日向ちゃんたちを迎えに――』
「えっ? あのっ、ええぇぇーーっ?」