見栄張りました。ごめんなさい。
立ち尽くす晃。
その手からポロリと落ちた、組み立てたばかりのイチゴの箱。
うわぁ、そんなマンガみたいな驚き方する?
「晃、あのね? この人は――」
あたしがまた口を開いた瞬間、突然、晃はハッとして三条くんの前までダッシュ!
おっ? と一瞬ひるむ三条くん。
ズバッとキヲツケした晃が、一年に一度見せるかどうかのキリリとした真面目顔になった。
三条くんより晃のほうが頭ひとつ低い。
唖然として見ていると、晃がグギギと三条くんを見上げて思いきり胸を張る。
「姉ちゃん、このイケメンは誰だ? ちゃんと紹介してくれ」
うわぁ、なにそれ。
なんか対抗心むき出しって感じ。
そんなにお姉ちゃんのこと好きだったの?
「えーっと、三条くんは、お姉ちゃんの同級生で、そこの山家さんのお隣の部屋に住んでて――」
そう紹介を始めると、ググッと顔を下げた三条くんが晃を睨みつけた。
晃がグッと肩を上げる。
「お前、イチゴの一番上の弟だな。たまに庭で吉松翔太とキャッチボールしてる」
「ああ? なんでそんなこと知ってんだ。それに、イチゴって……、それ、姉ちゃんのことか?」
「あと、いつも庭でベートーベンを追い回してる中くらいのと、縁側で絵本ばっかり見てるちっちゃいのが居るだろ」
「あぁ? ベートーベンのことまで知ってんのか。あんた、マニアかぁ?」
うわ、三条くんの部屋からそんなとこまで見えるんだ。
そしたら、あたしが縁側から足を踏み外してコケたり、物干しに頭をぶつけたりしているのも見られてたの?
あああ……、それじゃ、干している洗濯物もっ……。
立ち尽くす晃。
その手からポロリと落ちた、組み立てたばかりのイチゴの箱。
うわぁ、そんなマンガみたいな驚き方する?
「晃、あのね? この人は――」
あたしがまた口を開いた瞬間、突然、晃はハッとして三条くんの前までダッシュ!
おっ? と一瞬ひるむ三条くん。
ズバッとキヲツケした晃が、一年に一度見せるかどうかのキリリとした真面目顔になった。
三条くんより晃のほうが頭ひとつ低い。
唖然として見ていると、晃がグギギと三条くんを見上げて思いきり胸を張る。
「姉ちゃん、このイケメンは誰だ? ちゃんと紹介してくれ」
うわぁ、なにそれ。
なんか対抗心むき出しって感じ。
そんなにお姉ちゃんのこと好きだったの?
「えーっと、三条くんは、お姉ちゃんの同級生で、そこの山家さんのお隣の部屋に住んでて――」
そう紹介を始めると、ググッと顔を下げた三条くんが晃を睨みつけた。
晃がグッと肩を上げる。
「お前、イチゴの一番上の弟だな。たまに庭で吉松翔太とキャッチボールしてる」
「ああ? なんでそんなこと知ってんだ。それに、イチゴって……、それ、姉ちゃんのことか?」
「あと、いつも庭でベートーベンを追い回してる中くらいのと、縁側で絵本ばっかり見てるちっちゃいのが居るだろ」
「あぁ? ベートーベンのことまで知ってんのか。あんた、マニアかぁ?」
うわ、三条くんの部屋からそんなとこまで見えるんだ。
そしたら、あたしが縁側から足を踏み外してコケたり、物干しに頭をぶつけたりしているのも見られてたの?
あああ……、それじゃ、干している洗濯物もっ……。