「そうか? お前の母親がほんとにいいのなら、邪魔させてもらうかな」
「うんっ。電話してみるねっ!」
いいい、いったいなにをやってるんだぁっ、あたしっ!
「ただいまー」
「おー、ずいぶん土間が広いな。いかにも古民家って感じだ」
「あ、姉ちゃんおかえ……、え?」
玄関から入ってすぐの土間で、イチゴの箱の組み立てをしてくれていた弟一号機の晃。
あたしの後ろに続いて入って来た三条くんを見て、完全に固まっている。
なによ。その目は。
「男だ……。姉ちゃんが……、男を連れて来た」
「えーっと、そういうんじゃなくて」
いまからイベントの準備を終えて帰るというお母さんは、電話口でこの暴挙に即賛成だった。
『いつか話してた元芸能人? お母さんもいまから帰るから、先に食べてていいよ』
我ながら、どうしてあんなことを言ったのかと、ちょっと理解に苦しむ。
まぁ、どうせお母さんに今日彼に助けてもらったことを話さないといけないし、バッグを投げつけたお詫びも、思いきりビンタしたお詫びもしてないし……。
これは、小夜ちゃんには秘密にしておかないと、いよいよ大変なことに……。
「あのね? この人、お姉ちゃんが何度かすごく迷惑を掛けちゃった人なのよ。今日もとってもお世話になって……。で、ちょっと夕ご飯ご馳走しようと思って誘ったの。お母さんにはさっき電話はしたから」
「イケメンだ……。しかも……、すごいイケメン」
晃、ちゃんと聞いてよ。
そりゃ、いままで男の子って言えば、翔太くらいしかあたしの周りには居なかったからビックリするのも分かるけど、あたしだってもう高校一年生。
男友達のひとりやふたり……、いえ、ウソです。
「うんっ。電話してみるねっ!」
いいい、いったいなにをやってるんだぁっ、あたしっ!
「ただいまー」
「おー、ずいぶん土間が広いな。いかにも古民家って感じだ」
「あ、姉ちゃんおかえ……、え?」
玄関から入ってすぐの土間で、イチゴの箱の組み立てをしてくれていた弟一号機の晃。
あたしの後ろに続いて入って来た三条くんを見て、完全に固まっている。
なによ。その目は。
「男だ……。姉ちゃんが……、男を連れて来た」
「えーっと、そういうんじゃなくて」
いまからイベントの準備を終えて帰るというお母さんは、電話口でこの暴挙に即賛成だった。
『いつか話してた元芸能人? お母さんもいまから帰るから、先に食べてていいよ』
我ながら、どうしてあんなことを言ったのかと、ちょっと理解に苦しむ。
まぁ、どうせお母さんに今日彼に助けてもらったことを話さないといけないし、バッグを投げつけたお詫びも、思いきりビンタしたお詫びもしてないし……。
これは、小夜ちゃんには秘密にしておかないと、いよいよ大変なことに……。
「あのね? この人、お姉ちゃんが何度かすごく迷惑を掛けちゃった人なのよ。今日もとってもお世話になって……。で、ちょっと夕ご飯ご馳走しようと思って誘ったの。お母さんにはさっき電話はしたから」
「イケメンだ……。しかも……、すごいイケメン」
晃、ちゃんと聞いてよ。
そりゃ、いままで男の子って言えば、翔太くらいしかあたしの周りには居なかったからビックリするのも分かるけど、あたしだってもう高校一年生。
男友達のひとりやふたり……、いえ、ウソです。