暫くマユは、ベットの上にいた。
けど、ずっとこのままにする訳にはいかない。

マユが死んだことを、前に調べていたマユの実家に行き両親に伝えた。「…ああ、そうですか。…それで?」と、どうでもよさそうなマユの母親の返事を聞き、マユが夜に逃げた理由が心に突き刺さる。



マユの葬式は無かった。ただ墓だけは作った。マユに手を合わせたのは俺と、もう1人しかいなかった。


手を合わせながら、もう二度とマユのような女を作らないと決めた。




もう二度と返事が無いマユに、心の中で問いかける。





なあ、マユ。


────…俺は優しかっただろう?












【完】