さらに和也たちも近所から冷たい視線で見られるようになり、

この土地にいるのがつらくなっていたため遂に二人はある決断をすることになる。

「パパ子供たちの事なんだけど」

「どうした?」

「あの子たち人殺しの孫ということで学校や保育園でいじめられているみたいなのよ、祥なんて今朝学校に行きたくないなんて言い出して」

「そうなのか? それでどうしたんだ」

「ずる休みはよくないので無理にでも行かせたわ」

「そうか、でももし今度また学校に行きたくないと言ったら無理に行かせない方がいいな?」

「どうして? 休んでばかりいたらほかの子より勉強が遅れちゃうじゃない」

 疑問の表情で尋ねる由美に対しその理由を告げる和也。

「それでもだ、何故なら祥は学校でいじめられてるんだろ?」

「そうね、でもだからって休ませるわけにいかないじゃない」

「それが大きな間違いなんだよ、学校に行けばいじめられるのを分かっていて、それでも無理に行かせてしまったら余計に祥を追い詰めてしまう」

「じゃあどうしたらいいのよ」

「事故の事を知らない友達がいる学校に転校させてしまうのが一番いいんだろうけど、だからと言ってこの家を引っ越すわけにもいかないからな」

 和也が言うが、由美自身もう我慢の限界だった。