そこへ妻の美子も加わり恵一とともに罵倒し始めた。

「何しに来たんですか、お義母さんを返してください。それが出来ないならかえって。人殺し! 顔も見たくない帰って」

「ではお焼香だけ済ませたら帰らせていただきます」

「焼香なんてしてくれなくていいからさっさと帰って」

 美子の怒りの声に和也たちは仕方なくそのまま何もせずに帰っていく。

 もう一つの問題は二人の息子たちにあった。

今年から小学校に入学したばかりの祥や、

保育園に通っている陸が和樹の事で共にいじめられるようになってしまったのだった。

 葬儀の翌日、

祥が学校に行くとクラスメイトの海斗に言われてしまったのだった。

「なあ祥、お前のじいちゃん人殺しなんだってな?」

「どうしてそういうこと言うの? 人殺しじゃないもん」

「嘘つくなよ、うちのママたちが言ってたぞ、お前のとこのじいちゃんがひと殺したって、だからおまわりさんにつかまって家にいないんだろ」

「じいちゃん家にいないけどそんなんじゃないもん」

「だったらなんで家にいないんだよ、ひと殺しておまわりさんにつかまったから家にいないんだろ!」

すると海斗は祥に対し何度も叫び始めた。

「人殺し、人殺し」

それにつられるように周りのクラスメイトからもコールが始まる。

「人殺し、人殺し、人殺し」

 突然の光景に泣き出してしまう祥。

「みんな止めてよ、僕のじいちゃんは人殺しなんかじゃないもん」