口元には酸素を人工的に送り込む器具が取り付けられ、左腕にはいくつもの点滴の管がつながっている。
どの繋がりを絶てば、私は死ねるのだろう。
触れてみても感覚が無く、通り抜けてしまう。軽いチューブ一つ持ち上げられない。
まるで、プロジェクションマッピングとして投影されているみたいだ。今や私は、真っ白な寝台に影すら落とすこともできない。
これからどうしよう。
ずっとこのままだったら、どうしよう。私が生きていることは、事務所にもにもデメリットだ。
「どうして、自分から死のうとなんて……」
看護師さんは静かに息を吐いた。私はその場にいることができず、病室を後にする。