そうして色々死ぬ手段を模索して、最終的に行き着いたのは虚無だった。

 もうどうでもいいや、痛くても。とりあえず死のう。

 平日昼間の情報バラエティ番組を見て、ぼんやりと思った。土砂降りの雨が、窓を叩くように降り注いで
いる。

 もう二週間以上閉じたきりなのに、雨の匂いが強くて不快だ。

 テレビの液晶画面には、ファンが起こした殺人未遂事件についてコメントする俳優が映って、次はその残虐性から先日死刑が執行された死刑囚の話題へと変わっていった。

 この世界の全てを恨んでいるような、鬼気迫る顔写真とともに、司会者が痛ましい顔で事件について語ったあと、次の話題も明るくない話題ですと声を落とす。