「それで?恭平の電話、出ないんだって?」

何の兆しもなく、優斗は突然聞いてきた。

「メールも返してくれないって、恭平嘆いてたぞ。」


恭平が優斗にそんな事、言うなんて。

相当参ってる証拠だ。


「だって、彼女に申し訳ないじゃん。」

「巴里は特別だろ。」

すかさず、優斗が答える。

「そんな事ない。学校以外でも、仲のいい女がいるなんて……彼女は嫉妬しちゃうよ。」

「まあ、確かにそうだけどさ……」

優斗は口を真一文字にした。


「女って、そんなもん?」

「えっ?」

私は優斗の方を、振り向いた。

「ほら、巴里はさ。一年の時に彼氏できても、俺達とつるんでたろ?」