「これは?」

「自然科学。」

「はい、自然科学ね。」

優斗は手に取る本を、次々と棚に戻してくれる。


「おまえ、いつも一人でこれやってんの?」

「うん。」

「大変だな。」

「別に。もう慣れたし。」


ところで今気づいたけれど。

優斗、ジャージのままだ。


「ねえ、優斗。お昼食べた?」

「まだ。これから。」

「練習に間に合うの?」

「ああ……今日は自主練なんだ。多少遅くなったって、平気。」

「ふう~ん。」

いや、だからどうするってわけじゃないんだけど。

一応気になるでしょ、友達としては……