高校一年生で亡くなった兄より一歳年上になっちゃったんだな……。


「白石には兄貴の事は話したの?」

「……直接話してないけど、周りから噂で聞いてますよ。僕が兄貴を殺したって」

「だから、それは悠真のせいじゃないって、何回も言ってるだろ」

「……そうかもしれない。でも、消えて欲しいって言ったら目の前で本当に命を落としたんだ。こんなの、どう考えたって僕が願ったから望み通りに死んでやったって兄貴に言われても仕方がないだろ!」


深澤先生をギロッと睨み、僕はバンッと音をたてて勢いよくドアを開けて廊下へと飛び出す。

兄貴の時と同じように、何の関係もない深澤先生に八つ当たりしてしまった。

どうしたって僕のした事は許される事ではない。

謝罪もできない、償いもできない。

兄貴じゃなくて、僕が消えていた方が何もかも丸く収まったのに。

家の中が暗くなる事も、深澤先生が気にしてうちに来る事も、転校してきたルカが僕に近づく事も無かったのに。