「……僕にとって白石琉花は特別な人であり、これからもずっと大事な人。上手く言えないけれど……僕はルカの事が好きだし、幸せにしたいと心から思ってるよ」


こんなクサい言葉、引かれないか?

こんなセリフを口にしていいのは、イケメンに限るだろ?

言ってから少し後悔したけれど、ルカは中を開けてマカロンを取り出して、それを僕の口に押し付けた。


「風見悠真は私にとっても特別な人だよ。今までもこれからも」


フフッと可愛く笑って言った彼女に勝る子なんて、僕の世界の中には存在しない。

僕もルカに微笑み返す。


誰が何と言おうと、僕らはこれでいい。

口の中に広がる甘いマカロン。

それを感じながら、僕はルカの手をギュッと握って、ゆっくりと歩き出した。


これから、どんな事があっても全て無駄な事だと否定なんかせずに、生きていこう。

君と二人でいれば、何があっても乗り越えられる気がするから。


生きる事に無気力になっていた僕に希望の光を照らしてくれた君の隣で、僕は笑い続けるよ。


キミの瞳に映る世界が、これからも光り輝く、優しい世界であり続けるように……。