「斗真も悠真も俺たちの大事な息子だ。今さら、何なんだと思われても仕方ないが、心からそう思ってる。……本当にすまなかった。許して欲しいだなんて言わないし、どんな償いでもする。だから、自分が死ねば良かっただなんて二度と口にしないでくれ、頼む」


さっきよりも深く僕に頭を下げて懇願する父さん。

こんな姿を見たかったわけじゃない。


「……そんな事しないでくれよ。僕の方こそ、勝手にいじけて……ごめんなさい」


僕がそう言うと、深澤先生はまた僕の頭をポンポンと優しく撫でた。


「深澤先生、ありがとうございました。私たちが至らないばかりに、先生に多大なご迷惑をおかけして……」

「いやいや、僕にとって斗真君も悠真君も大事な教え子ですから、当然の事をしたまでですよ」


父さんにお礼を言われて、深澤先生は照れたように頭をかく。


「悠真君、良かったね」

「ルカ、ありがとう。本当に……」


しゃがんで僕の顔を覗き込んだルカ。

微笑む彼女に僕はまともにお礼を言う事ができなかった。

君がいなければ、僕はどうなっていたかわからない。

全てから目を背けて、どうせ無駄だと諦めて、何も見えない人生を送るところだった。

暗闇から助け出してくれた、キミは僕の光だ……。