「深澤先生から教えてもらった。それが合っているのなら、僕はホワイトデーにキャンディとマカロンを贈ってもいいかな? こんな僕でも希望を持っていいのであれば」


少し緊張気味に言った僕をルカが優しい表情で見上げる。


「希望を持ってよ。私は、風見悠真君と同じ景色を見ながら同じ道をずっと歩いて行きたいよ。……ずっと前から悠真君の事を幸せにしたいって思ってた。大好きだよ、悠真君」


花が咲いたように笑うルカを僕は力いっぱい抱きしめた。

こんな時にも気の利いた言葉が何も出てこないなんて、チキンすぎるだろって思ったけど、カッコよく決め台詞でしめられるのは、やっぱりラノベの世界のイケメンだけだと思った。

本当に嬉しい時なんて、まともに言葉なんか出てこないんだよ……。





これには兄貴も、同調してくれるよな?