※ 今後の展開 ※

パワハラしまくる幼馴染の顔面を、辞表ごと陥没するぐらいぶん殴ってやりました!
あーーーーーすっきりじゃーーーーーーー!!

※ ※
ついにシャーリーンをぶんなぐり辞表を叩きつけたバルク。
意気揚々と故郷へ戻るも、あのシャーリーンがそれで許すはずもなかった。

騎士団本部で全身ミイラになりながら「サノバビッチ!」と、ビッチの息子に罵り声をあげつつ、彼が叩きつけた辞表をノリでしっかりと補修した後、再度握りしめる。
「辞めるなんて認めないわよぉぉお!」
しつこい、シャーリーンは復讐なんだか、恋心なんだか、よくわからない羞恥心でバルクを追うことにする。
業務そっちのけで、全身ボロボロのまま立ち上がったシャーリーンは軍馬にまたがると、騎士団を放り出してバルクを追って、飛び出した。
「うふふふ。逃げられると思ったら大間違いよ! アンタのことはケツのほくろの位置まで知っているんだからね!」
ニチャァ!と笑うシャーリーンはもはや、騎士団にその人ありと言われた美貌の騎士のそれではない顔でバルクを追う……。

一方、バルクはのんびりだらりと、故郷に向かって旅路を続けていたのだが……。

 ゾク……。

「う、この気配───……嫌な予感がするぜ」

さすが幼馴染。
二人は、故郷の村に向かって進みゆくのだった。

※ ※

ゆっくり故郷の戻ったバルクは、久しぶりに再会した家族に歓待される。
バルクの帰りを心待ちにしていた義妹リズは、バルクに抱き着き最大限の愛情表現を示す。彼女は彼女でブラコン気味で、兄をずっと待っていたのだ。
そこに泥棒猫───もとい、あのシャーリーンがボロボロの格好でやってきたものだから修羅場のごとく。

義妹は、シャーリーンを泥棒猫と呼び、鍛えに鍛えていた魔法技術でシャーリーンを攻撃。シャーリーンは剣技でそれをはじき返し、どったんばったんの大激闘。
頭を抱えるバルクは、もっと静かなところを求めて再び旅に出ようとするが、決着がつかぬまま、戦闘終了となった二人の厄介な女にとっ捕まる。

しかし、夜、こっそりと家を抜け出し、故郷の村を闘争したバルクを追いかける義妹を渋々連れて大陸を渡ろうとするも、当然シャーリーンに勘づかれて道中何度も襲撃を受ける。

そして、その頃……。
王都の騎士団本部では、業務を投げ出し逃げた二人は、脱走兵として指名手配されていた。
もっとも、バルクは一応正式に上司(シャーリーン)に辞表を出していたので本来お咎めなしなのだが……。

※ ※

義妹と逃避行を続けるバルクであったが、
道中何度もシャーリーンや、その手下から襲撃を受けるうちに知らず知らずのうちに実力を伸ばしており、屈指の戦闘力を誇るまでになっていた。

一方で、脱走兵として騎士団から追われる身になったシャーリーンは一時、その状況に気付いて絶望するも、結局は逆恨みのためバルクを追いかける。
そして、バルクはバルクで、脱走兵扱い&、ストーカー幼馴染から逃走するために大陸を渡ることにするが、しつこく追ってくる幼馴染を撃退する際中にクラーケンをやっつけてしまい。なぜか有名が轟くことになる。

シャーリーンはクラーケンとともに行方不明となるが、完全放置して大陸へと渡ったバルク。そのまま、船の乗員に勧められるままに冒険者ギルドに入り、いつの間にかS級冒険者の称号を得たある日。

突如、大陸各地を荒らしまわる魔王と呼ばれる凶悪な魔族の討伐を依頼される。

最初は断っていたものの、どうやらその魔族……。知り合いに似ているらしいと。
何かに勘づいたバルクは、頭を抱えつつ、自分にも責任の一端があると思い、討伐に赴く。
そして
思った通り、魔王と呼ばれていたのは、すっかり様変わりした幼馴染シャーリーンであった。

なにもかも、諦めたバルクはけじめをつけるべく、シャーリーンと最後の決戦を開始し、こぶしと拳で語り合い、なぜか和解。

だけど、とりあえずシャーリーンの顔面を陥没させて、ギルドに引き渡しめでたしめでたし。
迷惑の代償に、シャーリーンはギルドの下働きをしつつも、その後もしつこくバルクにアタックをかけたとかかけなかったとか。
もちろん、バルクは生涯独身を貫き、伝説のSSS級冒険者として語り継がれる存在となったとか───。