・主人公:バルク
 気弱な青年。シャーリーンという幼馴染がおり、幼少期より常に振り回されることになる。
 唯一の武器は、「オーラナックル」というレアスキル持ち。これは残りHPの99%を犠牲にする代わりに、相手に即死級のパンチを放つものである。しかし、青年にはそんな技を使う暇も場面もないまま、ある日、最短最速で騎士団長にまでシャーリーンによって、無理やり騎士団に入隊させられこき使われることになる。
 そして、ある日、その我慢が爆発し、シャーリーンをぶちのめすことになる。
 ……一見平凡な青年ではあるが、実は控えめなだけで実力は人類トップクラス。
 後に、SSS級冒険者になる。

 ちなみに、故郷にはブラコン気味の義妹がいて、シャーリーン不在感には猛烈にアタックされていたが本人は全く気づいていない。

・ヒロイン(?):シャーリーン
 勝気な美少女。バルクより一個下の少女で、バルクの幼馴染。気弱なバルクのお姉さんのつもりで接しており、良かれと思ってやったことが全てバルクにはマイナスで実は滅茶苦茶嫌われていた。
 腕っぷりは最強で、頭も切れるが、恋愛は苦手───そのためか、男社会である騎士団に実力だけで入隊し、最短で団長の座にまで上り詰める。
 のちに故郷に錦を飾るつもりで、バルクを呼び寄せ、コネで入隊させるも、バルクが心底嫌がっていたことに気付かないくらい「空気が読めない子」である。
 また、バルクを鍛えるつもりでしごいていたが、はたから見れば完全にパワハラであり、のちに問題を指摘され騎士団を追い出される一因ともなる。
 そして、やり過ぎたせいで、ついに温厚なバルクがブチ切れ、彼の生涯初となるオーラナックルの一撃を顔面に食らうことになる。それを逆恨みしてかしないでか、騎士団をやめた(辞表は行方不明になったため脱走扱い)バルクを追撃するも、ことごとく撃退され。ついには、自身も指名手配される。
 そして、両者の追撃を嫌ったバルクが大陸を渡ることにしたため、ひそかに船に潜入し、バルクに再会するも、直後船がクラーケンに襲われ遭難しかける。
 のちに、現地の武装勢力を実力で糾合し、バルクを追うことにするも、やっていることが完全に魔王そのものであったため、いつの間にか「魔王」に認定され、大陸中から狙われることになる。
 最終的に、SSS級冒険者のバルクによって討伐される───も、ちゃっかり生き残り、バルクと和解する。……ただ、ロマンスは生まれそうにもない。