そして、目が覚めてからは「裕一郎様が私服だった時、正気で受け止めきれるかな……」という特殊な不安に襲われている。


(私はどんな反応をするのが正解なんだろう……)


 などと頭を悩ませつつ顔を洗っても、とうぜん鏡の中の自分は何も答えない。


(そうだ、あまりにも麗しすぎた時の対策にサングラス持っていこう……)


 いったい何対策かよくわからないが、恋幸の身に付けたワンピースがインターネットでポチったばかりのajes femmeの新作だということだけは確かだ。