そして優しく撫で始めたものだから、恋幸の思考はフリーズ不可避。何が起きたかありのままに話すことすらままならなかった。


「……失礼。ペットに似ていたものですから、つい」


 彼はそう言って手を離すが、恋幸の心は今の一瞬で『ペット』というワードに奪われてしまい、らんらんと目を輝かせて裕一郎の顔を見上げる。


「ペット、飼ってるんですか!?」
「……ええ、まあ」
「いつからですか!? 種類は!? お名前は!?」