小動物のようにぷるぷると肩を震わせる彼女を見て、裕一郎は横から覗き込むような形で顔を近づけた。


「センシティブ、とは……具体的には、どのような部分が? どういう意味で言っていますか?」
「へっ……!?」


 恋幸の耳たぶにぴたりと口をつけたまま吐息を混ぜて裕一郎が低く囁けば、彼女の薄い肩は大袈裟なほどに跳ねて彼の加虐心をぞわりと(あお)る。

 裕一郎は恋幸の長い後ろ髪を片手で軽く束ねると、彼女の肩越しに前へ流してそのうなじを(あら)わにさせた。
 そして彼の冷たい指先が“そこ”をついとなぞるだけで、恋幸の体はふるりと震えて首の裏側まで紅色を(にじ)ませる。