そして呼吸が整ったタイミングで体を離し、恋幸の顔をまっすぐ見据えて口を開いた。
「私からも一つ、質問して構いませんか?」
「もちろんです! なんでもどうぞ!!」
「気になっていたのですが、小日向さんはなぜ私を『倉本様』と呼ぶんですか?」
「えっ」
十中八九彼が言いたいのは敬称についてだろうが、ずっと指摘されなかったため何も問題がないと思っていた部分に今になって触れられ、どう答えるべきか迷ってしまう。
彼女が『倉本様』と呼ぶ理由はただ一つ、
「その……前世でも、『様』を付けて呼んでいた、ので……」
この雰囲気で和臣の話題を出すことは躊躇われたが、どちらにしろ裕一郎に対して嘘をつくことができない恋幸は正直に原因を打ち明けた。
「私からも一つ、質問して構いませんか?」
「もちろんです! なんでもどうぞ!!」
「気になっていたのですが、小日向さんはなぜ私を『倉本様』と呼ぶんですか?」
「えっ」
十中八九彼が言いたいのは敬称についてだろうが、ずっと指摘されなかったため何も問題がないと思っていた部分に今になって触れられ、どう答えるべきか迷ってしまう。
彼女が『倉本様』と呼ぶ理由はただ一つ、
「その……前世でも、『様』を付けて呼んでいた、ので……」
この雰囲気で和臣の話題を出すことは躊躇われたが、どちらにしろ裕一郎に対して嘘をつくことができない恋幸は正直に原因を打ち明けた。