キスをされるのだろうか? と、淡い期待を抱いた恋幸が瞼を伏せようとしたタイミングで、裕一郎は額同士をコツリと軽くぶつけて深い溜め息を吐くと、体を離して一言謝罪の言葉をこぼした。
「……へ? な、なんで謝るんですか……?」
「……変な気を起こしそうになったからですよ」
「!?」
驚きのあまり海老が跳ねるかのごとく俊敏な動きで飛び起きた恋幸をよそに、裕一郎はそそくさと自身の布団に潜り込み彼女に背を向けてしまう。
「手を出したりしませんから、安心して寝てください」
「……手、出してくれないんですか……?」
「……」
思わず唇からこぼれ落ちた恋幸の本心。
それを聞いて裕一郎はゆっくりと体勢を変え、布団の上で正座したままの恋幸の顔を仰ぎ見た。
「……へ? な、なんで謝るんですか……?」
「……変な気を起こしそうになったからですよ」
「!?」
驚きのあまり海老が跳ねるかのごとく俊敏な動きで飛び起きた恋幸をよそに、裕一郎はそそくさと自身の布団に潜り込み彼女に背を向けてしまう。
「手を出したりしませんから、安心して寝てください」
「……手、出してくれないんですか……?」
「……」
思わず唇からこぼれ落ちた恋幸の本心。
それを聞いて裕一郎はゆっくりと体勢を変え、布団の上で正座したままの恋幸の顔を仰ぎ見た。