彼は恋幸に気づくとその手を止め、「迷わなかったようで安心しました」と呟きノートパソコンを閉じて自身の枕元に置くと彼女に向き直る。


「んふーっ……んふーっ……」
「……? 大丈夫ですか?」
「だ、だいじょぶです……!」


 全く“大丈夫”ではない恋幸が鼻息を荒くしながらぐるりと見渡した室内には、星川が用意したのかそれとも裕一郎がしてくれたのか……敷布団が2組、しっかり隣同士でセッティングされており彼女の心拍数は再び急上昇。