入浴前に裕一郎が即席で書いてくれた地図を見ながらなんとか床の間へ戻り襖を開ければ、エアコンの暖かな空気が恋幸を迎え入れ、座卓に片肘をつきつまらなそうな顔でテレビを見ていた裕一郎の姿が目に入った。
「ああ、おかえりなさい」
「あっ、お、お風呂! ありがとうございました!」
彼は恋幸に気づくとテレビの電源を切り、姿勢を正して彼女に向き直る。
「ああ、おかえりなさい」
「あっ、お、お風呂! ありがとうございました!」
彼は恋幸に気づくとテレビの電源を切り、姿勢を正して彼女に向き直る。