そう。


(え? も、もしかして……裕一郎様の使用済みお風呂……!?)


 仮にもプロの作家ならばもっと他に言い方があるだろうという部分はさておき。
 恋幸が今いるのは『つい数分前まで裕一郎がいた空間』だ。

 彼女がその事実に気づいたのと同時に、「しまった、風呂掃除をして湯を新しいものに入れ替えるべきだった」と裕一郎が後悔していたのはまた別のお話。


「すーっ……はーっ……!」


 変態……裕一郎ラブな恋幸はまず大きく深呼吸をする。