「ああ、そういえば! あの、小日向様に大事な話がありまして……」


 夕飯を済ませた後。「洗い物は私がします」と立ち上がった裕一郎の背中を押し「私がするので先にお風呂に入って体を休めてください!」と床の間から追い出した恋幸は、星川と一緒に台所に立っていた。

 洗い終えた食器を乾燥機に入れたタイミングで星川は思い出したような声を出し、なにやら申し訳無さそうな顔で恋幸に向き直る。


「……? どうしました?」