もちろん死亡エンドは避けて、途中から「私があの後、無事に和臣様と結婚して夫婦になっていたら」のIf世界を連載しているのだが、生まれ変わった(かもしれない)本人と出会ったことにより妄想が次から次へ溢れ出して止まらないのだ。

 しかし……それはそれ、これはこれ。
 執筆が捗っているのは事実だが、『あの日』からモチダ珈琲店に行けていないこともまた事実であった。


(行きたい、けど……う、後ろめたい……っ!)


 人目もはばからず店内で堂々と求婚してしまったのだ、きっと聞こえてしまった店員が一人くらいはいるだろう。