「お、お邪魔しへっくっ」
「……はい、お邪魔してください」


 そして、やって来たのは裕一郎宅。
 恋幸は用意されたウサギ柄のスリッパに履き替え、再び彼の自室に足を踏み入れた。

 改めて見渡すと、部屋の角には和風の建物に不似合いなテーブルとデスクトップパソコンが置かれており、すぐ側には先日恋幸がプレゼントしたばかりのウサギの置物がちょこんと飾られている。


(え? こ、こんなよく見える場所に置いてくれてるの……? 裕一郎様、大好き……!)