数時間後の正午――……恋幸と裕一郎は、モチダ珈琲店で落ち合っていた。
「何事かと思いましたよ」
「ご、ご迷惑をおかけしてすみません……」
ソファーの隅にビジネスバッグを置いた裕一郎がお冷に手を伸ばす様子を見送りながら、恋幸は申し訳無さそうに肩を縮こませる。
すると、彼は横目に恋幸を見つつ喉仏を上下させて口内の水分を飲み込み、無表情のまま言葉を落とした。
「いえ、迷惑はいくらかけて頂いても構いませんが」
「……えっ、」
「何事かと思いましたよ」
「ご、ご迷惑をおかけしてすみません……」
ソファーの隅にビジネスバッグを置いた裕一郎がお冷に手を伸ばす様子を見送りながら、恋幸は申し訳無さそうに肩を縮こませる。
すると、彼は横目に恋幸を見つつ喉仏を上下させて口内の水分を飲み込み、無表情のまま言葉を落とした。
「いえ、迷惑はいくらかけて頂いても構いませんが」
「……えっ、」