頭の上にたくさんの疑問符を浮かべつつも恋幸がそれを受け取ると、何かを察したらしい裕一郎は無表情のまま「先日頂いたプレゼントのお礼です」と付け加えた。


「あっ、ありがとうございます……!」
「いえ、こちらこそ」
「……開けてみてもいいですか?」
「勿論」


 裕一郎が自分の事を思い、自分の事を考えながら、自分のために選んでくれた物。
 恋幸は中身を見る前からそう考えただけで踊りだしそうなほど嬉しくなる。

 1枚1枚慎重にテープを剥がして、切れ目が入らないように包装紙を剥いていると、ふと子供の頃のクリスマスを思い出しよりいっそう笑みが漏れた。