【勇者パーティーサイド】
ノアが出て行って数ヶ月経った。勇者たちは焦っていた。魔力は前のように湧いてこないし、勇者しか使えない聖剣が使えなくなった。
イオリが抜こうとすればするほどに魔力が抉られていく感覚……今まで経験のないことだった。
それはイオリだけではなかった。その次に影響のあったのはビーストテイマーのレオだ。レベルの高い契約獣が契約破棄してどこかに行ってしまった。魔力が元から少なかったこともあるが、何よりノアの魔力に依存していたのも原因だ。
そんなある日、王宮からの命で王都の近くにある森へ討伐に行くことになる。
攻撃系魔法が上手く使えない彼らだが、これを断ったら国王に逆らったと見られて勇者パーティーの称号は剥奪されるのだ。それは避けなければ、全てを失いたくないから討伐に行くことを決意する。
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王都の森に行くと瘴気は少なかったが、瘴気が一番溢れている場所を見つけると魔物が勇者パーティーを襲った――そのあと、彼らがどうなったのか行方知れずになってしまった。