教室のなかは、今日もにぎやかだった。
廊下で一度立ち止まり、わたしは大きく深呼吸する。
あかりの顔と、昨日スマホに送られてきた画像が頭に浮かんで、胸が苦しくなったけど、それを無視して足を踏みだす。
わたしが教室に入ると、一瞬ざわめきが消えて、でもまたすぐに元に戻った。
わたしは自分の席に向かいながら、あかりたちの席を見る。
こっちを見ている、あかりとまわりの女の子たち。
そのグループのなかに、幸野の姿を見つけた。
幸野は机に頬杖をついて、なにも言わずに窓の外を見つめている。
すっと視線をそらしたわたしの耳に、あかりの大げさな声が聞こえてくる。
「ちょっと見て! あの子、学校来たよ。信じられなーい」
まわりの子が、くすくす笑う。
「悟にあんなことされて、よく来れるよねー」
「もしかして莉緒、まだ悟くんのこと、好きなんじゃないの?」
「やば。ねぇ、悟。もう一回、デートしてあげればー?」
あかりの声を聞きながら、席に座る。
そんなわたしの耳に、幸野の声が聞こえた。
「冗談だろ、勘弁してくれよ。それよりさ、今日の放課後、どっか遊び行かね?」
「行く行くー!」
「あ、カラオケは?」
「いいねー」
「じゃあ、決まりな」
楽しそうな笑い声を耳に、わたしはひとりで授業の準備をはじめた。
廊下で一度立ち止まり、わたしは大きく深呼吸する。
あかりの顔と、昨日スマホに送られてきた画像が頭に浮かんで、胸が苦しくなったけど、それを無視して足を踏みだす。
わたしが教室に入ると、一瞬ざわめきが消えて、でもまたすぐに元に戻った。
わたしは自分の席に向かいながら、あかりたちの席を見る。
こっちを見ている、あかりとまわりの女の子たち。
そのグループのなかに、幸野の姿を見つけた。
幸野は机に頬杖をついて、なにも言わずに窓の外を見つめている。
すっと視線をそらしたわたしの耳に、あかりの大げさな声が聞こえてくる。
「ちょっと見て! あの子、学校来たよ。信じられなーい」
まわりの子が、くすくす笑う。
「悟にあんなことされて、よく来れるよねー」
「もしかして莉緒、まだ悟くんのこと、好きなんじゃないの?」
「やば。ねぇ、悟。もう一回、デートしてあげればー?」
あかりの声を聞きながら、席に座る。
そんなわたしの耳に、幸野の声が聞こえた。
「冗談だろ、勘弁してくれよ。それよりさ、今日の放課後、どっか遊び行かね?」
「行く行くー!」
「あ、カラオケは?」
「いいねー」
「じゃあ、決まりな」
楽しそうな笑い声を耳に、わたしはひとりで授業の準備をはじめた。