それを恨めしそうに見つめる私。

ク〜〜

アラサー独身男性をなめていた。


「食べ終わった?」

「あっ、はい。」

「持ってきて。」

言われるまま、自分の食器をキッチンに持って行く。


「ここに置いて。洗うから。」

そのままシンクへ置くと、当然のように私の食器を洗い始める先生。

それを斜め後ろで、見守る私がいる。

見守る?

いやいや、見守ったらいけないでしょ。

一応私、女なんだし。


「先生……」

「ん?」

「私の分、自分で洗います。」

先生は、目をぱちくりさせている。

「嬉しいけど、もう洗い終わってるし。」

「えっ‼」

見ればもう全ての食器は、綺麗に片付いている。


早すぎる!

しかも私、情けな!!


「すみません。」

「なんで謝るの?」

「だって一応、私女なのに。食器も洗わないなんて。女として恥ずかしいって言うか、」

「そこまで考えられるなら、いいんじゃない?」