「ふふふっ!私もそう思います。私、自分の名前、好きですから。」

「へえ。そうなんだ。じゃあ、両親に感謝だな。」

「はい‼」

私達は他の人が見たら、バカップルなんじゃないかと思うくらいに、お互いを見つめあって、照れながら笑い合った。


もしかして、もしかして。

この雰囲気なら、普段口に出せないことも、思いきって言えるかも。


「あのね、先生。」

「何?」

その優しい返事が、余計私の心を駆り立てた。

「私ね、もう一つ、自分の名前が好きな理由があるの!!」

自分でも信じられないくらいに、興奮していた。

「実はね、May,Jも本名、メイって言うの!私と一緒なんだよ〜〜!!」

興奮し過ぎて、息が切れた。

「May,J?」

「うん‼」


だけど先生のリアクションは鈍い。


「ああ、俺、メイって『となりのトトロ』に出てくるサツキとメイの方だと思ってた。」

「サツキとメイ?」

先生は口元を指で広げた。