「えっ…… 」

先生が寝室に入って来る。

寝室には小さな稼働式のテーブルがあって、それを窓の側に移動させた。

「いいのか?」

先生の優しい声が、聞こえてくる。

「はい。私も一人の方が、勉強に集中できるし。」

「そっか……」

先生はほっとした表情を浮かべて、申し訳なさそうに髪をかきあげた。


「何かあったら早く言えよ。」

「ほ〜い。」

私の適当な返事に、笑う先生。


本当はせっかくの休みなんだから、先生と一緒にいたい。

でも先生の夢を、邪魔するような女にはなりたくない。


いいのさ。

先生の笑顔が見られるんだったら、少しの寂しさなんて、克服してやる。


先生が、居間に戻った後、私はため息をついた。

勉強なんてしたくない。

家から持ってきたマンガ、読み干したい。

それよりも、先生とイチャイチャしたい。


そして、今度は大きなため息をついた。

私、欲求不満なのかな。