そんな大人びたセリフを、微かに震えた声で言ってしまった事を、先生は感じとってくれていたのかもしれない。

自分の体から、私の体を引き離した後、先生の大きくて温かい手が、私の首筋を覆った。


「いいのか?」

先生の、真剣な瞳。

心臓の鼓動が五月蠅いくらいに、鳴り響く。


声に成らなくて、私は頷くのが精一杯だった。

「途中で止めてなんて、言うなよ。」

先生はそう言うと、乱暴にワンピースの後ろのホックを外して、下着の隙間から手を伸ばした。


先生の手が、私の身体を包む。

初めての経験に、私は着いて行くことが、精一杯だった。

しばらくすると、先生の身体は私の身体に重なり、先生の唇や手は、私の全身を刺激した。

他人の手が、自分の身体を柔らかく触る。

その恥ずかしいけれど、気持ちがいい感覚に、私の気持ちは完全に持っていかれていた。


どれくらい、その感覚が続いただろう。

気づいたら先生が、私をそっと見つめていた。


先生ではない、男の人の顔。

ドキンと、心臓が大きく鳴った。


「嫌だったら、嫌だと言え。まだ間に合うぞ。」

そんな言葉に、なぜか私の胸は締め付けられた。