人を好きになる気持ちくらい、女子高生でもわかりますよ、先生。

そんな事言ったら、また子供扱いされるから止めておく。

「さあ、もう寝ろ。明日塾だろ。」

「うん。」

名残惜しいけれど、私は先生の純愛ラブストーリーの世界からは退散。

「先生、お休みなさい。」

「うん、お休み。」


寝室のドアを開ける。

暗い部屋。

寝るスペース。


「どうした?」

一向に寝室に入らない私を、先生が心配してくれる。

「寝るって、ただ寝るだけの意味じゃないよね。」

「はあ。何を急に。」

先生の執筆の手が止まった。

「だって、"寝たのか?"って、相手に聞いたら、それはHしたのかって言う意味でしょう?」

「うん……まあ………」

「男と女が一緒に寝るって、やっぱそう言う事が起きて当然なのかな。」

私の疑問に、先生はため息をつく。

「必ずしも100%そうだとは限らんよ。夫婦だって毎日Hするわけじゃないだろ。」