なんだ、それ。

リアルに有り得そうで、背中に寒気が走る。


自分だったら?

がっかりして、好きになるの止めそう。

でも相手から言われたら?

酷い‼

納得いかないかも。


あれ?

私、矛盾してる?


「おい、大丈夫か?」

「え?あっ、うん。」

軽く想像の世界に入ってた。

危ない、危ない。


「話、戻るけど……それって本当に相手の事好きになってなかったんだよ。」

ガコーン!

また頭の上を叩かれた気分。

「本当に好きになったらさ、条件なんてどうでもいいんだ。スタイルが悪くたって、料理ができなくたって、多少頭が悪くたって、好きになっちまんたもんは、仕方がない。」

「なんか喧嘩売られてるように、聞こえるんですけど。」

先生は夜中だから、音を低くして大笑いする。

「まあ、いいさ。芽依ちゃんにはまだ難しかったかな。」

優しいけれど、大人の顔。