「これは!結子様の上着ではないか!」

そして、一番会いたくない結子様が、私達の前に現れた。

「妾の上着を羽織って、何の真似だ。」

恐ろしくて、声も出せなかった。

「特にはる。そなたはこの前、帝がこの局を訪れた時、帝の方をちらちらと見ておったな。」


あれを、結子様は見ていた?

ああ、失敗だ。


「妾の上着を着て、妃になったつもりか。」

「違います!これは!」

隣の厚子を見ると、ぶるぶると震えていた。

そんな厚子のせいには、できない。

「……申し訳ありません。」

とにかく謝るしかなかった。


「ええい!はるを庭の木に、はりつけにせよ!」

「ええっ?」

驚く私を女房達は、立ち上がらせ、庭に連れて行った。

「お許し下さい!」

私が何度謝っても、結子様は許してくれず、私は紐で庭の木にはりつけにされてしまったのだ。